『パチーーーーーン』
乾いた音が店内に響いていた。
恐る恐る目を開けると
「お前何やってんだよ」
とお店のメニューを片手に呆れた顔のコウ君の姿が。
「ちッ。いいとこだったのに邪魔すんなよ」
「何がいいとこだよ」
どうやら、その…き…キスの寸前でコウ君が手に持っているメニュー表で優さんの頭を叩いたみたい。
優さんは殴られたらしい頭を痛そうにさすっていた。
「おい!コウ!ハゲたらどうするんだよ」
「しらねーよ。俺の目の前で俺の妹に手を出すなって言ってんだよ。この遊び人が」
「あぁ?このシスコン!その言葉の意味は、お前の前じゃなきゃ手を出していいって受け取っていいんだな?」
え…?え…?
優さんの言葉に私だけでなくコウ君も固まる。
コウ君に見られた恥ずかしさと、優さんに…キスされそうになったこと…
それに加えて今の発言に私の頬の赤みは増すばかりだった。
