少し待つと…
「いらっしゃいませ。ご氏名ありがとうございます。瑠輝です。今日はよろしくお願いします。」
あった時よりも、かっこよく見えた…。
きちんと整えられた髪。
ほんのり香る、爽やかで甘い香り。
少し、緩めたネクタイをつけているスーツ。
どれもが、あった時と違い新鮮だった。
「おいくつですか?」
え。ヤバイ。年齢とか無理じゃない?
だって、高校生だし…
「えっと、そこは秘密です。」
「そうですか。ところでどこかでお会いしたことありますかね?見たことある様な気が…」
「気のせいですよ。」
そう答えるしかなかった…
私はこの時、心に決めた。
本当のことを知ろうって。
だから、勇気を出して…
「あの、お付き合いされてる方はいるんですか?」
そう聞いてみた。
「え?あぁ。いませんよ。」
そう答えた彼。
私にも、チャンスがあるのかな?と思った。