「和くんデートしよう」

今日は土曜日。

部活も何もないので
杏佳に俺が
勉強を教えていた時だった。

「は?」

「今日は勉強頑張るから
明日は遊ぼうよー。」

最近出掛けていないのが
どうやら杏佳は不満らしい。

仕方ないな...

俺は溜め息をひとつつくと
ノートに文字を書き込み
杏佳に見せた。

[いいぞ。
どこがいい?]

最近、紙が近くにある時は
それで筆談する方が
いいと気づいた俺。

杏佳は不服そうだが無視だ。

「もうすぐママの誕生日だから
買い物に行きたいな。」

そう言えば杏佳のおばさん
誕生日もうすぐだっけ...

あれ?
でも杏佳ももうすぐだよな...


[いいぞ。
なら明日10時に迎えに来る。]

「うん!!」

明日を励みに頑張る杏佳を見つつ
俺は杏佳のプレゼントを
考えていたのだった...