「好きじゃないの?」


「和くんあたしのこと
嫌いなんでしょ!!?」


...は???


「んなわけあるか!!!

俺がどれだけの間
お前に片想いしてたと思ってる!
会った時からずっとだぞ!!!
俺を見くびるな!!!!!」


思ったことを
杏佳に全てぶち撒けて
肩で荒く息をしながら思う。

あ。俺今一回も吃らずに
かなり恥ずかしい事言った...


「今の...ほんと?」

何気に嬉しそうな杏佳に
今更撤回など出来ない。


俺は仕方なく
俺にまとわりつきながら
嬉しそうにしてる杏佳の頭を
何も言わずただ撫でてやった。


その時の俺の心が
杏佳への愛で
いっぱいだったというのは
誰にも秘密だ...