だけどそんな杏佳の
最も俺を悩ませる点。

それは...


「和くん朝のキスしてないよ。
しようよー。」



これだ。

杏佳は何かと俺にキスをねだる。


そりゃ俺だって男だ。


だけど今朝だぞ?


そんな恥ずかしいこと
できる筈がない。


「む、むむ、む、無理に
き、決まってるだろう!!」

お前は俺を緊張で殺す気か!!!


「えー。
じゃぁ好きって言って?」

「はッ!!?」


「和くん好きだよ?
和くんもあたしのこと好き?」

「そ、そそ、そ、
そん、そんな、の
は、恥ずかしくて言えねーよ」


大体朝からお前は一体
何でそんな盛ってるんだ!!!

求愛行動もほどほどにしろ!!!


そう言おうとして
杏佳に目を向けた所で
俺は思わず口を閉じた。


まずい...



これはまずいぞ...