いきなり後ろから抱きつかれた。
「王子様なんですか~」
『俺のこと怖くないの?いきなり知らない人に飼われちゃうとか危機感ないのかよ?』
「ないです。どうせ家族もいないし逆に拾われてよかったです。」
抱きつかれていた体が自由になると同時にくるりと後ろを向かされる。
あぁ、王子様なんだ。顔すっごく綺麗だもんな~
『お前、名前なに?』
「名前っ…実紅。」
『ならミケに決まりっ!』
「ミケって猫みたい…逆になんて呼べば...?」
『俺は架乃。あと、ため口使えよ?』
ニコッと笑うと見える八重歯。
かわいいな~……っ。そうじゃなくてっ
