キッチンがやっと見つかって他人の家の冷蔵庫を開ける勇気なんてない私は水道水を飲む。 枯れていた私の体は潤って少しだけすっきりした こんな広い家に住む人に拾われた..... あの人に対する恐怖心はまだある。でも、なんか少し懐かしい気がするこの家とあの人の香りが胸にしみる。 寝室に戻ろうと思ってもどこにあったか分からなくなって、とりあえずキッチンに戻った。 キッチンの先にはとてつもなく広いリビング。 「あの人若いのに何者なんだろ…」 『おはよう子猫ちゃん。俺は王子様。』