遭難系女子。



電信柱に抱きつく手に力を込めたとき

『俺が飼ってやろうか?』


・・・。





ゆっくりと振り返るとそこには、長身の男。

背が高くて顔は見えないけれど、声が若い。


ぼーっとしてる私。
男は頭の上に大きな手を乗せてこう囁く

『俺、今日からお前の飼い主な。』

顔を見ようとした時くらっときてそのまま意識を失った。

――あぁ、最近ろくに寝てなかったか―…