「それで、今、そのものは?」

「ああ、拷問部屋にいる」

「鳳上院家ってのは妖怪以外にも狙われてるってことだよな」

「ああ、その通りだ」

「じゃ、じゃあ、綴殿を今1人っきりにするのは危ないんじゃ!?」

「・・・」

私は、すくっと立ち上がった

「私、ちょっと出かけてきます。」

「ま、待つんだ。ゆらくん!!」

しかし、近藤さんにすぐに止められた

「きみだって、今、狙われているんだ!!
 それなのに2人一緒にいたら狙われやすくなる。
 しかも、君は今怪我をしているんだぞ!?」

「・・・」

「きみは、おじいさんを信じようとはしないのか?」

ビクゥッ

齋藤さんの言葉に肩が跳ね上がった

「心配するのは分かるが綴殿だって陰陽師だ。
 きっと、今回のことで綴殿もかなり
 君のことを心配しているだろう。
 それなのにもっと心配させるようなことをして
 君は本当に良いのか?」

齋藤さんの言葉に何も反論できなかった

うつむくままで何もできなかった

「・・・ゆらくん。今は座りなさい」

「はい・・・。」


「今回の騒ぎで長州浪士は妖怪となんらかの繋がりがあることが分かった。
 今後の見回りを強化することと
 見回りの際は気をつけること
 良いな??」

「「「「「了解」」」」」

「うむ。では、今日はこれで解散」