新撰組と少女

「なんだと!?」

ビシィ!!

うわ、痛そう・・・

まただ・・・

また、芹沢さんは鉄扇で
女将を殴った

この前の呉服屋の女将に
また、同じことをいわれたらしく
それが癇に障ったらしい。

あ~あ、女将、倒れこんじゃったよ・・・

・・・芹沢さん
ほんとはあんなことするような人じゃないのに・・・


数日後、私は
松平邸に来ていた。

「以上が監視の結果です。」

「うむ。して、ゆらよ、
 お前は芹沢鴨の証拠を
 見ることができたか??」

「はい。
 2回呉服屋の女将に鉄扇を
 向けたのを目撃いたしました。」

「そうか・・・」

「また、民間人から資金を
 まきあげているというのも
 事実のようです」

「・・・分かった。
 近いうちにまた、お前を
 呼ぶことになるだろう。
 今は、もう良い。
 さがれ」

お辞儀をしてから
ゆらは松平邸を後にした。

ゆらはすぐに帰ろうとは
しなかった。

京の町の見回りを
してから帰るつもり
だったのだ。