新撰組と少女

襖を開けると

芹沢さんと梅さんと思われる
女性がならんで座っていた。

「鳳上院、すまんな。
 お前も、部屋に入ってこい」

芹沢さんに促され
部屋に入る。

「はじめまして。
 芹沢さんと恋仲の梅です」

にこっと微笑まれた。

うわ、優しそうな人だな
と思った。

「はじめまして、鳳上院ゆらです」

「鳳上院、ありがとな
 どうだ、お前もゆっくりしていけ。」

「ありがとうございます」

「ゆらさんは隊士さんなの?」

「いえ、近藤さんの親せきです。
 今は、わけあって壬生浪士組に
 身を置かせてもらっています」

「まあ、そうなの?
 じゃあ、普段は何をしているの?」

「あまり、外には出ませんね。」

「じゃあ、これからも私たちと
 会ってくれる??」

「はい、もちろんです」

「ほんと!?うれしいわ~」

にこにこと嬉しそうに微笑むお梅さんと
それを愛おしそうに見つめる
芹沢さん。

この2人は本当に・・・

「では、そろそろ邪魔者は退散しますね。」

「まあ、そんなに気を遣わなくても
 いいのに・・・」

「いえいえ。では、また」

そう言って、部屋を出た。