新撰組と少女

昔の記憶がよみがえる

[陰陽師たる者、剣を使えなくてどうする?
 今からお前には剣術を習ってもらうぞ。]

そういわれ私は毎日毎日練習した。
御爺ちゃんに何度も何度も
教わって練習した。

なつかしなあ・・・
もう、この頃には
お父様とお母様は・・・

嫌なことを思い出しそうになって
ゆらは首を横に振った。

「急げ!
 手の空いてるものは手伝え!!」

沖田さんの声で我に戻った

どうやら負傷者が出たようだ

襲いかかってきた浪士たちは
倒れ、手の空いている隊士たちが
負傷者をおぶり、
屯所に戻ろうとしていた。

大変だな・・・

そう思っていたのもつかの間
先ほどの違和感が
グワリとゆらの体を襲った。

何?
さっきよりも強烈・・・

!!
危ない!!

いち早く異変に気づき
ゆらは
沖田たちに結界を張った。

ビィィィン

ま、間に合った・・・

殺気の違和感は妖気。

それに気づき
ゆらは狙われているであろう
1番隊と3番隊のみんなに
結界を張った。

当然、中にいるみんなも外に出られないわけで
なかなか前に進まず
不思議に思っている。

しかし、妖怪のうめき声で
今の状況を理解することになる

「ぐるるるる」