新撰組と少女

真っ白だった頭がもっと
真っ白になった。

死ぬ?
今まで一緒に暮らしてた
仲間が?
私の前からいなくなる?

その時ゆらの脳裏に
両親を亡くした時の
映像が流れてきた

いや、いや・・・!!

「・・・今は、みな、
 綴殿とは別の屋敷で
 休養中だ。
 なにぶん、妖怪の仕業だ
 下手に手を出せぬ・・・」

松平はゆらのめを見据えた
それは「いいたいことは
わかるな?」
と言っているようだった。

「・・・ 
 松平様が鳳上院綴に託した件
 私、鳳上院ゆらが
 代わりに遂行します・・・!!」

「頼んだぞ・・・
 
 話は変わるが・・・
 ゆら、今はおぬしどこを
 寝床としている?」

ゆらは拍子抜けした

あんなに緊張してたってのに・・・

「今は新撰ゴッホン
 今は壬生浪士組の屯所を
 寝床とさせていただいております」

「そうか、ならもう一つ
 おぬしに頼みたいことがある」

?
なんだろう?

「壬生浪士組に今噂が立っていてな」

噂?
ああ、そっか、会津藩お預かりだもんね
気にして当然か。

「それでな、その噂の内容が
 局長である芹沢 鴨の暴力
 についてなんだ」


誰?