新撰組と少女

「それで、近藤さん
 話とは?」

「ああ、そのことなんだが・・・
 ゆらくんがここにいるということは
 ほかの隊士とも接するということだ」

「はあ・・・」

「だから、お前を紹介したいんだが
 仕事もないのにここにいるのは
 おかしい。だから
 ここに住むための表面上の
 仕事が欲しいわけだ。」

「ああ、しかし、そこで
 ゆらくんが陰陽師ということを
 みんなに紹介してもいいのかと
 おもってな・・・」

ああ、なるほど。
そういうことか

「そうですね・・・
 陰陽師はさすがに・・・」

「となると・・・」

「あの、私が、隊士のみなさんにお会いしないように
 すればいいのでは?」

「「「え?」」」

「ど、どうやって?」

「や、だから昼間はあまり部屋から出ませんし
 夜もひとめにつかないところで
 外に出ますし・・・」

「いや、しかし
 時間の問題じゃないか?」

「ま、いいんじゃないですか?
 (他の隊士たちにゆらさんの存在を
  知らせなくて済むし☆)」

「「・・・(黒いな、総司)」」

近藤さんと土方さんの率直な感想である

「はい。
 あまり、私が
 陰陽師ということは広めたくないので・・・」

「しかし、幹部には知らせる。
 別にいいよな?」

「幹部の方なら・・・」

「じゃあ、今は巡察でいないやつもいるから
 夕餉の前にもう一度集まる」

話が終わって部屋を出た