DIA-ダイヤ-

悠斗と直也が手を挙げると、直也の子供も真似をして手を振り出す。


「可愛いー、バイバーイ」


私も一緒に手を振る。


直也が背中を向けて歩き出すのを確認すると、私の顔からスーッと笑顔が消えた。


「ハルカ、気にしないでゲーセン行こーぜ?」


悠斗が気を使ってくれる。


「でも、加奈さんと会っちゃったら嫌だから映画館に戻ろう?」


「そっか、わかった」


私は歩きながら思い切って悠斗に聞いてみた。


「加奈さんのこと、結構好きだったの?」


好きじゃなかったって聞けば少しは安心できるかもしれない。