スッと悠斗が離れた。


「ごめん。うるさくてつい。俺って……無理?」


「……ううん、無理じゃない」


悠斗の顔を照れながら見上げる私。


「…いいよ」


悠斗はクルッと後ろを向いて両手を力強く振り上げた。


「ぃやった!俺告ったの初めてで、寒さ吹っ飛ぶほど緊張したけどマジ嬉しい!」


クールな顔して子犬みたいに喜ぶ悠斗。




―なんだろ、この胸の中の感覚は。


ドキドキとは違う感じ。


なんかちょっと、胸の中が…。


そう、くすぐったいんだ―。