座り込んだままどれくらい泣き続けたかもわからない。


私はひとしきり泣いて、麻痺した心を抱えながら放心した。


なにも考えられない、なにも感じない。


私は無意識にメイクボックスに入れてあったカミソリを手に取る。


鈍く光る刃を見ると無性に自分を傷付けたくなった。


手首に刃を当てスルリと引いてみる。


細くて赤い、一本の線が浮かび上がる。


サクリ、サクリ。


痛みは全く感じない。


体の中にある悪いものが、血液と一緒に流れ出す気がした。