私は全然眠れなくて、ずっと携帯を離さずベッドに座っていた。


いつの間にか夜が白々と明けてきている。


まさか嘘がバレてるなんて知りもしない私は、悠斗に別に好きな人ができた?とか、とうとう自分に嫌気がさした?とかばかり考えていた。


冷たい悠斗の態度が信じられなくてどうしたらいいかわからない。


もうすぐ悠斗の店がオープンする時間。


「どうしよう、どうしよう」


気持ちは焦るけど体が麻痺したみたいに動けない。


でもこのままじっとしてたら私のバイトの時間になってしまう。


「悠斗と、話したい」


私は急いで服を着替えて、悠斗からメールが来るかもしれない携帯を握り締めて家を飛び出した。