DIA-ダイヤ-

「うん、いいよ。それじゃ行こう?」


もうすぐ帰れると思ってホッとした瞬間、純は私の手を握って入口へと歩き出した。


「!?」


突然のことに驚いて、フリーズしたまま引っ張られて行く私。


(なんなの?この人!)


レストランに入ってすぐに私は振りほどくように手を離した。


純は全く悪びれもせずにニコニコしてる。


(要注意人物に決定!)


今更ながら純に頼み事をしたことを後悔する。


私の様子なんかお構いなしで変わらず楽しそうな純。


最低限の返事でなんとか乗り切って、私はやっと家に帰ることができた。