DIA-ダイヤ-

女はハルカに間違いなかった。


「…マジかよ!?」


悠斗は低く小さく呟いて二人を目で追う。


ハルカと知らない男はレストランの前で少し立ち止まる。


そして男がハルカの手を引いて、中に入って行った。


(なにやってんだよ!?クソッ、ハルカに触んな!)


「おい、悠斗?どうしたー」


離れてしまった友達の呼び声で、悠斗は立ち止まって二人を凝視していたことに気付く。


「…あ、わりーな」


すぐにでもレストランに駆け込みたい気持ちをグッと堪えて歩き出す。


(あいつ、どーゆーつもりだ?)


ハルカの行動が気が気じゃない悠斗はレストランに入る二人を何度も思い出して、居酒屋でも落ち着かない時間を過ごしていた。