「俺の、大切なもんだからな」


「私もこのネックレス、ずーっと大切にするから」


小さく輝くクロスを軽く握って、反対の手をそっと悠斗に差し出す。


ずっと一緒にはいられない現実を打ち消すように、二人はギュッと手を繋いで歩いて行った。