DIA-ダイヤ-

もうすぐ頂上。


なんとなく二人で外を見ていて少しだけ静かな時間が過ぎる。


(このままずっと、ここにいたいな)


そう思っていると悠斗が私に視線を向けて言った。


「ハルカ、誕生日おめでとう」


ジーンズのポケットから小さなパステルブルーの箱を出して、私の前に差し出す。


「えー?プレゼント?」


ニッと笑って私の手の上にポンと箱を置く。


「いいの?…嬉しい、悠斗ありがとう。…開けてもいい?」


「いーよ」


箱を開けるとシルバーの小さなクロスのネックレスがキラリと光った。


(あれ?これって…)