グイッと手を引っ張られた。


悠斗が私を力強く抱き締める。


(あ…)


「俺さ、お前が病気っつってもよくわかんねーけどさ。お前を好きだって気持ちはやっぱり変わんねー」


(え?)


悠斗は更に力を込めて抱き締める。


(苦しいよ…)


いくら苦しくてもこのまま離さないでいて欲しくてじっとしていた。


「俺、病気だなんて知らなくて無神経なこと言った。ごめん」


(私病院に通ってるのに、すぐさっきみたいな態度とっちゃうのに、本当にいいの?私でいいの?)


そう心の中で思ったけど怖くて悠斗には聞けない。