(あれ?悠斗、手になにか握ってる?)


息を整えてる悠斗の手に目をこらしてみると、小さな羽根が見えた。


「それ…」


悠斗は一瞬自分の手に視線を向けてその手を私に差し出した。


「お前さ、すごい剣幕で叩き付けたくせに、間違うなよな」


それを言われると私は恥ずかしくて仕方なくなった。


「あの、なんか間違っちゃって。…マヌケだよね」


悠斗がニッと笑う。


「これさ、お前いくつ買った?」


ドキンッ


「……二つ」


私が答えた瞬間――。