しばらくの時が流れた。



すると扉が開いて顔をへの字に曲げた申し訳なさそうな陸がやってきた。




「愛、君にお客さんだよ」


陸は愛の手をギュッとにぎる。




連れて来られたのは私も入ったことのない大きな応接間。





そこには陸のパパとママと見覚えのある婦人夫婦が座っていた。