こっちに来るのかと思って身構えていると突然ドアが開いた。 「龍、面を取ってあげて。」 優しい言音が部屋中に響く。 「ですが、陸様。……仮面を取るということは、」 「……愛理が怖がってる。」 龍の抵抗は有無を言わせない言葉で虚しくもなくなる。 あらわになっていく龍という少年の顔。 その顔は陸に劣らないくらいの格好良さでまだ幼さは残っているが充分で到底8歳には見えない顔立ちだった。