パーティー会場に静寂が包まれて人々の目が陸と愛理の姿を捕らえていた。 「………愛理、………まだ覚醒しなくてよかったのに。」 陸の声は誰に届くこともなくざわめきで掻き消される。 陸は倒れる寸前に受け止めた愛理を抱き抱えて会場を後にする。 「お父様、お母様。後をお願いします。」 そう言うと陸は愛理を自分の部屋に運んで行った。