私は斗真くんの手をガッチリ握ったままニッコリと微笑む


やった!


成り行きとはいえ斗真くんの手をゲット


意外とあったかい


ゴツゴツしてて男らしい!


斗真くんはそんな私を照れる訳でもなく、冷めた顔で見ている



やめて!

そんな冷ややかな目で見ないで!



「お前何、隠して…」


「斗真!」



斗真くんの言葉を遮った、高くてかわいい声がして二人で声の方向に振り向くと



そこには浬世也と同じクラスの深雪ちゃんが立っていた



サラサラ栗毛に大きな目


細いのに胸もある


めちゃ可愛い〜!



私は斗真くんの手を握りしめたまま深雪ちゃんに見とれて顔をニヘラ〜っと緩めていた



「…ブス…ボソッ…」



え?

今、言ったの誰?