浬世也はそんな私を見て、笑うどころか今にも泣き出しそう



ごめんね


そんな顔ばかりさせてごめんね



「ほら、行くよ!」



私は浬世也の腕を引っ張って学校までの道を歩き出した



浬世也は私が突然現れたことにすごく戸惑っているよう


さっきの女の子がしていたみたいにチラチラと私の方を伺っている



私はそんな浬世也を少し可笑しく思いながらも、呼吸を整えてゆっくり口を開いた



「浬世也、ごめんね」


「え…?」



ごめんって何が?浬世也の顔はそう言っているように見えた



「今までのこと全部、ぜーんぶ」



私はそう言いながら、浬世也から視線を外すと真っ直ぐ前を見つめて再び口を開いた