「・・・・・・・・・誰」

発せられた声は

見た目には似合わず異様に冷たい。




固まっていた俺らから動き出したのは、恭だった。

「それは僕たちの質問だよ。君は誰?見ない顔だから転校生かな?」



「関係ない。」



「えぇ~そんな冷たいこと言わないでよぅー。僕は門倉彰だよ!!すごい可愛いね!何組ー?僕たちはねー・・・」



「ハァ…うざ。」
「へ?」



そういうやいなや、
その女は屋上から出ていった。











残された俺たちは、


まるで嵐が去った後のように



静まりかえっていた。