「なぁ、ハル。」

この声。
遠慮がちで私の胸を締め付ける。


「明日、サチの誕生日なんだ。」

そう呟いた彼の顔は
ちょっぴり嬉しそうだった。


「だから、連絡出来ない。」


彼の1番は家庭。

彼の1番を壊す権利は
…私には、無い。