ガタンガタン・・・


休日とはいえ、通勤ラッシュの時間だったから、すごく混んでいた。



「秀樹、なんか混んでるね。」


「あぁ・・・こんな時間だしな。」


「痴漢にあったらどうしよ・・・。」


「大丈夫だよっ!!俺が守るし!!」


不安そうに俺の隣にいる鈴奈はしゅんとなっていて、可愛くて。


握っていた手をギュッと強めた。



「○○駅~○○駅~。」


次の駅に着くと、人が次々と降りていった。


すると、近くの席が空いていた。


「座る・・・?」


俺が、小声で聞くと…「ううん、いい。」と断った。


「だって、秀樹の隣がいいから。」


ドキッ


鈴奈は、小声で顔を赤らめながら言った。


「鈴奈姫??俺はずっと隣にいるよ?」


そういうと、鈴奈はもっと顔を赤くして、「バーカ」といった。





そういってる間に近くにいたおばあちゃんが座った。
座ったおばあちゃんは、とても笑顔で、幸せそう。


「鈴奈ってさ、」


「ん?」


「クラスの中でちっちぇの?」


「は?なにそれ。訳わかんない。」