月と太陽




「人多いね……」



「そうだね。彩南大丈夫?」



「…なんとか。

手離したらどっか流されちゃいそう。

…手、離さないでね?」



「分かってるよ。

彩南に言われなくても離さないし。

出来るなら一生離したくない。」





…………ボッ



顔が一気に赤くなるのが自分でもわかった。



外は氷点下だというのに、私の顔だけは熱かった。