「姉貴・・・姉貴が。死んだだろ?」
「・・・ぅん」
健之介のお姉さんの、歩海ちゃんは
2年前に、事故で亡くなった。
歩海ちゃんは、あたしたちの1歳年上で。
小学生の頃は遊んでくれてた。
でも、中2のときらへんから
言い方は悪いけど・・・グレて、
化粧をしたり、
夜中に遊び歩いたり。
なんか怖くなった。
でも、
あたしが中2のとき
1回だけ上履きを隠されたことがあった。
それを知った歩海ちゃんが
犯人見つけて
すごく怒ってくれて。
その犯人は
健之介のことが好きだった隣のくらすの仔だったんだけど
「健之介のことが好きなら面と向かって好きっていやあ良いじゃん!!
こんなセコいことして、健之介があんたのこと好きになるわけねーだろ」
口は悪いし、柄も悪かったけど
その時は、すごく優しくてうれしかった。
直接言ったことはないけど
本当は優しくて大好きだった。

