恋の歌

目を開けると春樹が私たちを見下ろしていた。






「どけっつってんだよ!」







春樹は奏多さんの顔面を殴った。






奏多さんは倒れ込み、私は慌てて立ち上がった。






「愛瑠、服直せ。」


「っ‥。」






私は乱れた服を直した。







「フッ。前はすんなりくれたのに、愛瑠ちゃんはくれないんだ?」






奏多さんは切れた唇をこすりながら立ち上がった。








え?今のどういう‥。







「愛瑠は渡さねぇ。」


「かなり惚れ込んでんだ?」