家に着くとお姉ちゃんが飛び出してきた。





「愛瑠!大丈夫なの!?」


「うん。」





私は隣にいるアイツを見上げた。





「春ちゃん!唇切れてるじゃん!上がって!手当しないと!」


「こんくらい大丈夫だろ。」


「愛瑠が手当するから文句ないでしょ!?」





そう言うとアイツは何も言わなくなった。





私は二人のやりとりをポカーンと見つめていた。






「何?」






アイツが私を見下ろす。






「べ‥別に。」





私は靴を脱いで家に上がった。