ただ見てるだけ。




これぢゃ…ダメぢゃん!!



臆病な私。



今、気づく。
最低だ、私。







「……っ、
ねっ!!!!
……っ、
ゆーっっ!!」


はぁ、はぁ、精一杯
大きい声を出す。
気づいてくれるように。



「ゆーーっっ!!
ってばぁーっっ!!」



そっか!!
これは優の優しさ。
優が心配してくれてるんだ。
自惚れでもいい。
優が私の事を
気にかけてくれてるんだ。



優…!!
ゆーっっうっ!!






私、優が好きなんだ。
前からそれは知ってる。
だけどっ、

自惚れてるかもしれない
勘違いしてるかもしれない
だけど、私が思うに
私と優…
両想いなのかも。








ゆっくり振り返る優。






「ん?」





「……ごめん、
気づかなくてごめん優」
「…え?」
「無神経でごめん。
優の優しさ流してごめん。」


「いや、俺こそごめん。
帰る気なんてない。」


「え―…」