放課後、誰もいない教室


「田中さん、ごめん気付いてあげられなくて」

まず謝った


「それから、手紙で頼まれてた怪盗Xの正体が分かったよ」

彼女は驚いた顔をした

「何故私だと分かったのですか?」

「だって、前に話した時、怪盗Xの正体探ってるとは言わなかったのに『がんばって』って言われたし……」

彼女は驚いたような、感心したような顔だ

……っていうか、あんなしつこいくらいに挨拶するの田中さん以外ありえないしね、本人は気付いてないみたいだけど

「はあ、それで、どうだったのですか?」

「その前に……」