だからあたしは、知らない。

世間一般の“普通”を。



残りの人生くらい…
外に出て世の中を知りたい。


わたしはその思いを、
先生に必死に伝えた。



…………結果あたしは、
退院を許された。




「本当に…行くの?」

退院した翌週の月曜日。

お母さんは心配そうに
わたしを見て言った。