慌てながらも落ちた物を拾うと、それは田中に渡すはずのヘアピンだった。




「………。」




嫌な予感がする。




この落ちたヘアピンが田中の事を表しているようで、さっきまでは小さかった心配が段々大きくなる。






急ごう…。





止めていた足を動かし始め、再び車へと向かった。