「ふふーん。田中麻椿さん、おはようございますは?」





こいつ…私の大好物、チョコをおとりにするとは…!!!!!



あぁ、私の目の前でチョコがひらひらひらひらと。



くそ…背に腹は変えられない。





「上谷…お、おはよう。」





たじたじながらも挨拶をすると、上谷はニコリと笑いながら私に近づく。





「うん、良くできました。…まぁでも、チョコあげるなんて言ってないけどな。」





「なっ!!!上谷!!私をはめたな!!」






「はめてませーん、お前が勝手に勘違いしただけですー。」





な、なんて奴だ…!!




この私を騙すだなんて!!




挨拶をさせて満足した上谷の手には、今もなおチョコがひらひらと動いていた。






「上谷!!待てっ…「おい上谷。」」






「「…え?」」