先生とお別れしてから、約5年の月日が流れていた。





私は、アメリカで仕事を手伝いながら高校と大学を卒業し、今じゃ立派な社会人になってみせた。





みんなに逢えない日は苦しかったけど、今日のためにひたすら頑張ったんだ。







「もう来ないかと思ってた…」







「…来ないわけ、ないじゃないです…んっ」







まだ話してる途中なのに、先生が私にキスをした。







お別れした時とは違う強いキス。







その瞬間、私達を見ていた生徒達がさっきよりも大きい声をあげた。







恥ずかしさと嬉しさが身体中を支配する。






全身の熱が顔に集中するかのように熱くなって、ドキドキと苦しくなる。







「…ごめんなさい先生、遅くなっちゃって。」








「もういい…帰ってきてくれたから、許す。」








唇を離した先生は、そう言いながら抱きしめていた手もそっと離した。