女の子の目、
その意味は私にも分かる
でも、違うよ…
そうであってはいけない…
「だから……違、う」
「本当に……?」
首をかしげて聞く川原くんに
私はまた、口ごもってしまった
その時、何故か保健室でのことを思い出した
自然と思い出していた…
薬のにおいが染みるあの空間で
シュウはいつもより優しくて、
私は、あのとき
シュウの傍にいたかった…
でも、それは単に寂しくて
いつもより優しいシュウに甘えたくなっただけだと思ってた
“でも、ほんとにそう…?”
心のどこかでもうひとりの私が
問いかけている声が聞こえた気がした