私には由梨花がいる
それだけで、安心できた…


そしてあっという間に1日は終わって
放課後のチャイムが鳴り響く

由梨花は部活の練習に行ってしまい
私は下駄箱へと向かった

靴に履き替えていると
突然、後ろから声をかけられた

「先輩っ!」

「川原…くん?」

歯を見せながらにっこり笑う川原くんは
やっぱり、爽やかだ

「今、帰りですか?」

「うん。そうだけど…」

「じゃあ途中まで一緒でもいいですか?」

「えっと…」

一瞬迷ってみせると、
川原くんはまた綺麗な笑顔を見せた

「途中まででいいですから」

そう言われたら、やっぱり断りにくい

私はゆっくり頷いた