リサは僅かに目を見開くと
何か言いたげに瞳を揺らした

こんな風に、心配することなんてなかったから
驚いているんだと思う…

心配しないことなんてない

俺はいつだって、リサを見てたから


そんなこと絶対口に出しては言わない…
言えない…


「う、うん……」

遅れて返事をするとリサ

「じゃあ、あとはひとりで教室に戻れよ」

それだけ言って、俺は立ち上がった

でも、それ以上前に進めなかった



振り向くと、俺は目を見開いた
リサが俺の袖を握っていたから…