「まぁ、僕も最初は上手く結べませんでしたし」





お母さんとの喧嘩に割って入ってきたのは、隣に住んでいる2つ上の幼馴染の井上 圭。





「ほーら、圭ちゃんだってそう言ってるじゃん!」





「お母さんが今言ってるのは、人の話をちゃんと聞きなさいっていうことでしょう!」





「はぁ……江莉、こっち来て」





圭ちゃんに言われた通りに圭ちゃんのそばへ行くと、圭ちゃんの手が私のネクタイを掴んだ。





そして私のネクタイを結び始めた。