君のおかげ

「ワ−」 こんな声援が出るのは毎日の事である。そう、この有名な演劇専門学校(華川学園)はある程度の実力を持っていないと入学できない。その中でも中学生でありながらトップの座に立つのはこの私滝口美優らしい。元々は幼なじみの玲香と一緒に受験して同じ中学に入学するつもりだったんだけど〜校長が
「あなたは天才だ!ぜひウチの学園に入学してほしい!!」といきなり家の前で話し始め私が断ろうとした瞬間
「いいじゃんウチ応援するし」
などと玲香まで言ってくるので仕方なく入学したのである。
そして初めて舞台で役を演じたら声援が毎日くるようになった。だからもう慣れている。
「さすがだね。アンタの才能を見抜いたアタシはすごい。」などと自分をほめている。」実際あなたが見抜いたわけじゃあないけどねと言いたいとこだが言うのをやめた。理由はただひとつアンタのおかげで楽しいから。なんて本人にはいわないけど・・・・・・・・この学園に入学したときのアンタ顔を思い出した瞬間自然と笑みが出てきた。鈴香といつまでもいたいな。