「ほら。朝食が覚めちゃうよ?」
良いタイミングで愁が入る。
あーぁ。いつもこうだもん。お礼言われたいよぉ。
なんてずるがしこいのかしら。ふふっ。
「…愛理。怖いよ。」
「ぅん…なんか…ねぇ?」
奈々と四季が引き気味で告げてくる。
「そ?気おつけなきゃ…」
一応乙女だものね。
「いってきます。」
朝食を食べ終えた凛と四季が同時に言う。
「ハモってる―っ」
奈々が笑う。
「あーっ凛ズルぅ~い僕もハモらせる―っ」
「馬鹿なこと言ってないで由芽も早く食べなさい」
「そうよっ遅刻しちゃうから奈々も早くね?」
「はーい」
テキトーな返事を二人がするからため息をつく。
「…今日終業式だよね」
突然思いついたかのように四季がポツリとつぶやく。
「えぇ。明日から夏休みねぇ…私はほとんど家にいないけど」
うん。そうなの。私しばらく友達と遊んだりお泊まりする約束してるの。
「えー私もぉ~お友達とねぇ、お隣の町のお友達のお婆ちゃんちに行ってくるのー」
奈々も予定ぎっしりみたい。
「あぁ。俺は勉強とかいろいろあるから遊びパスだな」
愁は真面目。勉強一筋だもんね。
「俺は暇だな。」
「僕もぉ~」
凛と夢はフリー…あれ?四季は?
「そう。凛と夢ならどうでもいいから良かった。」