光は入学式の間、動くことなくみんなと同じように座っていたので安心した。


子供たちは担任の合図でクラス事に並び、教室に戻って行く。


光の後ろ姿を見つめていると、光が振り向いて私を見た。


私の不安が光に分かってしまうのだ。



ごめんね、光。



光が笑うなら、母さんも頑張って笑うよ。



光、ファイト!



負けないで頑張ると決めたのだから、振り返っては駄目だ。



前を向いて、強く歩いて行く。



光と一緒に歩いて行くと決めたから、怖がっていたら駄目だ。


光はもう私を置いて、一人で歩きだしたのだから。


私は何処までも光の後に着いて行く。