ある参観日、光の姿が見えない。



探しても何処にもいない。



又向かえの保育園へ行ってしまったのか?



年少の時から、向かえの保育園から、〇丸〇太郎の音楽が流れる度、光はその保育園へ行ってしまう。


担任の松田先生は幼稚園の先生なのにピアノが苦手で、そのピアノが苦手な松田先生が、光の為に〇丸〇太郎をピアノで弾くと光は保育園へ行かなくなった。


もしかしたらと、又不安になる。


光はみんながいる場所とは違う所にいた。


主任の山田先生に呼ばれ行ってみると、職員室の中にある休憩室に光がいた。


光は一人でなく小さな男の子と一緒だった。


参観会にお母さんに着いて来たその男の子は、お母さんが上の子の所へ行ってしまい泣いていたらしい。


光は泣いてる男の子の頭をなぜて、一緒に遊ぼうとこの部屋に連れて来たと言う。


その男の子に添い寝しているうちに、光も眠ってしまったのだろう。



二人は体を寄せ合って気持ち良さそうに眠っていた。



光が弟がほしいと言ったのをふと思い出した。